翌日はうきうき


 朝でし…目元とか頬が何だかパリパリしてまし…
 そのまんまで寝ちゃったでしから、くしゃくしゃになったお洋服をたたんでお着替えの準備。
「よう!」
 部屋の外、ガラス越しに声…Willさんでし。
 お返事してから気がついて、くるっと背を向けてわたわたと新しいお洋服を引っ張り出し…
 うわぁあんっ、取り出したいのが奥の方にあって、なかなか出せないでしよぅ〜っ

 お外に出て、ご挨拶して…
 頬をポリポリ引っかいてるWillさんが“遅くなっちまったけど”って渡してくれたのは、真っ白くて綺麗なリボンとバナナサンデー。
「まァ、おめでとさん!」
「ありがとうございまし」
 すべすべリボンでし〜っ
 つけようと思ってふと手が止まって…
「アクセサリーでしよね?」
「おうよ」
 時々、リボンとか言いながら別の物だったりする時があるでし。
 うっかり使って食べ物だったりしたら…
 でも、これはアクセサリー♪
 安心してきゅっと結んで大喜びしてたら、何だかWillさんの様子がおかしいでし。
「気に入ったのはいいけどよ…」
 まさかリジェネだったりするでしか?もしそうなら、結びっぱなしは出来ないなぅ。
 でも、続く言葉は全然違う事だったでし。
「それはアニキに取ってもらってよォ」
 代わりに500MSPと引き換えにって…それで昨日いなかったんでしか。
 更にWillさんはお菓子がケーキじゃない事も気にしてるみたいでし。
 ん〜み・・・一緒にお話出来るだけでいいんでしけど。
 まだまだまだまだ、何かあるみたいでしけど、ごにょごにょつぶやいててよく聞こえない。
 かすかに聞こえたのは、お兄さんたちに何かを言われたって事と…
「やっぱ女の子っつーのは、そういうモンを気にするモンなのか」
 って言葉…ふみ?何の事でしか?
 でも、気を取りなおしたように顔を上げて、
「来年は俺がスゲェモンをドーンとプレゼントしてやるぜッ!クジラでも狩ってドーンと!」
「クジラさん〜ヽ^>w<^ノ」
 お魚さんのオブジェがいきなりクジラさんのオブジェになったら面白いなぅ〜
 お兄さんを越えるって声をあげたWillさんにプレゼント。一昨日から作ってたお守りでし。
 早速着けてくれたけれど、一緒に持ってたのは…アルギスチケット。
「装備を預けてきたんだった…」
 がっくり肩を落としたのもつかの間、ひょいっとわたしを抱っこしてくれた。
「わぁい」
 高〜いっ♪
「軽いなァ。もっとデカクなれよな!」
 お返事したけれど、どれぐらい大きくなったらいいのかなぁ?

「最近、世間は物騒だなァ」で始まった近頃のお話。
 内容に出て来たディバといえば、アウロンで…って聞いた覚えがあるでし。
 アウロンには全然近づいてないから詳しい事は知らないでしけど。
「強い武器が全てじゃねェと思うンだけどな」
 うんうん、そうでしよね。
 わたしも強いものより可愛い物が好きでし(ちょっと違う)
 ついでに頭をわしゃわしゃっとされるのもお気に入り〜
「強さばっかり追いかけてても、ンな事してたら疲れちまうよなッ!」
「のんびり休まる場所がないとダメでし」
 ご主人様も“心に余裕が無いと…いくら強くなってもな”って言ってたでしよ。
「俺は強くなる。でも、俺は強くなっても、お前を置き去りになンざしねェぜ!」
 かっこいいでし〜っ
 何だか良く分からないでしけど、ぎゅっとしがみつきたくなって、しがみついたら上から声が降ってきた。
『まだ告白には早いかと』とか『ライスシャワーではなく、赤いシャワーが降りそう』とか『連殺は決定ですね』とか。
 物騒でし…
「おまえら、弟に向かってその言い様は何だよ」
 Willさんが声が聞こえる方に向かって怒ってまし。
「空から声が降ってきてまし」
 じ〜っと天井を見上げて言うと“悪魔の声だよな”とWillさん。
 その言葉をしっかりと聞きつけたみたいに、天井から武器を構える音が聞こえたでし。

 そういえば、ず〜っとお話してる間、ずぅううっと抱っこしてて疲れないのかなぅ。
「腕、疲れないでしか?」
 意外そうな顔をして“重いうちに入らねェっつーの”って力持ちでしよね。
「男ってェのは、こういう時くれェカッコつけたいモンなンだよ!」
 ふみふみ、そうなんでしか。
「よく覚えておけよな!」
 あぃっ!
 ゆっくり下に降ろしてもらった後に、ご飯を食べに行くWillさんを見送って、わたしもご飯でし♪
 今日の朝ご飯は何にしようかなぅ〜




発言こそはしてませんけれど、野次馬はもう一人います。意識リンクのある保護者がw
妹(相方)はもちろん、知り合いからも最近茶化されて、ますます悩むでだろう状況だったりします。
「自分から迫りなさい」「PHI婚には年齢制限がない」「結婚式は夢見で」「そろそろ秒読みだよね」など各種様々…
いくらなんでも5歳じゃまずいでしょう!(笑)

まぁ…衣装箱に前日に着ていた物をざーっと置いた直後に来られて、
普通に「にゃ」と言ってから状況に気づき、素で慌てて、ガラスに思いっきり背を向けました(ぁ
衣装箱自体はガラスの真ん前にあるので、中の物を引っ張り出すにはそこから離れられません。
しかも、取り出したい物はものすご〜く下の方にあって…
「あぁああ!!!箱の位置を変えたいでしっ!」(予測する彼女の心の声
ビオラのあれって…やっぱりお気に入りのうさぎの…かな?「あんまり見せないように」って言われたのになぁ(謎)

ほのぼのから一転…でも行きますか?(笑)

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